2015.06.17 (Wed)

2015 J-League Division 2 第18節 栃木 vs. 大宮

 第18節。大宮は栃木SCとのアウェイゲームです。この試合、私はバックスタンドで観戦していたのですが、アウェイゴール裏はオレンジ一色、バックスタンド、メインスタンドも1/3以上はオレンジ色であたかも大宮のホームゲームのような雰囲気が漂います。11年ぶりのJ2参戦となった大宮ですが、サポーターがアウェイの試合にこれだけ多く集まるというのは10年前には全く想像できませんでした。


 前半は栃木のペースで試合が進みました。栃木はFWが大宮DFラインの裏を狙いタイミングを見て中盤から長いパスを出し、それを大宮DFラインの裏で受けたFWがボールを収め2列目にパスしゴールを狙うという形です。大宮はボランチの球離れが悪いところを狙われ嫌な形でボールを失うなど、あたかも0:2で敗れたプレシーズンのテストマッチを彷彿とさせるシーンが何度も見られましたが、幸い栃木FWのポストプレーがほとんど機能していなかったために救われました。
 大宮も栃木のプレッシャーに押され思い通りにチャンスを作ることはできませんでしたが、シュートまでの形を作れていたのは大宮の方でした。最も惜しかったのはカルリーニョスが左足で放ったミドルシュートがポストに弾かれたシーンだったと思います。このままではどちらもゴールは奪えずスコアレスドローになるだろうと予想してしまうような内容で終わった前半でした。


 後半に入ると栃木の選手に疲れが出てきたのかプレッシャーは弱まり、その分大宮の選手が余裕をもってプレーできるようになったように思えました。その結果、後半は大宮が一方的に栃木ゴールに攻め込むようになります。渋谷監督は普段より早めにムルジャ、渡邊を入れ勝負をかけたのだと思います。
 その結果、73分に家長のロングパスを受けたムルジャがGKと1対1になり落ち着いて決めて先制、76分には家長とのコンビネーションで泉澤がゴールを決めて2:0とし、そのまま逃げ切り勝利を手にすることになりました。


 勝利はしたものの内容は最近の試合の中では良くない方だったと思います。前半はシーズン序盤の大宮を見ているようでした。しかしシーズン序盤との決定的な違いは守備の安定と攻撃時の連係です。守備については2点リードしてからは危ない場面も何度かありましたが、それまでは本当に安心して見ていられました。攻撃に関してもほとんど何もできなかった印象の前半もシーズン当初とは違い中盤の前線の選手が積極的に動いてスペースを作ろうとする動きがありました。それを続けていれば90分の中で必ずチャンスはあります。我慢のサッカーを展開しチャンスを待つ。勝ち続けながら身に付けた自信や精神的な余裕がそれを可能にしているのではないでしょうか。
 栃木についての印象を少々。常にコンパクトなフォーメーションを保ちつつアグレッシブにプレッシャーをかけてくるチームという印象は変わることがありませんでした。攻撃面で単調な気はしましたが、中盤で素晴らしい運動量とスピードで奮闘した湯澤の存在は大宮にとって嫌なものだったに違いありません。


2015 Jリーグ Division2 第18節
2015年6月14日(日), 13:04, 栃木県グリーンスタジアム
栃木SC - 大宮アルディージャ 0:2 (0:0)
栃木: 桜井 - 荒堀, ハン ヒフン, 中野, パク ヒョンジン - 中美, 本間, 小野寺 (74. 西澤), 湯澤 - 松村 (57. 西川), 阪野 (82. イ デホン)
大宮: 加藤 - 渡部 (90. 今井), 菊地, 河本, 和田 - 横山, カルリーニョス (85. 大山), 横谷 (70. 渡邊), 泉澤 - 家長, 播戸 (57. ムルジャ)
得点: 0:1 ムルジャ (73.), 0:2 泉澤 (76.)
警告: / - 横山
観客: 8,595人
主審: 今村 義朗

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2015.06.07 (Sun)

2015 J-League Division 2 第17節 大宮 vs. 讃岐

 6月に入りました。今季のJ2も開幕してからすでに3か月が経過しようとしています。私はシーズン当初、大宮の守備、攻撃のどちらについても悲観的でしたが、今では見違えるようになりました。守備に関して選手の間で連係をしっかりと深めて行けばある程度良くなるとは思っていましたが、正直に言って攻撃に関してはこの3か月で今のレベルに到達するとは思っていませんでした。ボランチを含めた中盤の選手がそれぞれ役割を理解して動けるようになったことと、前線の選手が積極的に仕掛けるように見えます。思えば、FWに播戸を使うようになった試合がきっかけになっているように思います。

 さて第17節の対戦相手の讃岐は昨シーズンはJ3との入替戦に勝利してなんとかJ2残留を決めたチームですが、今季は堅い守備を武器に健闘し上位チームを次々と倒しています。シーズン当初の大宮であればこのような相手との対戦には不安を感じたはずでしょうが、今は相手の堅守をどうやって崩すのか楽しみに思えるようになりました。


 前半、讃岐は1トップのアンドレア以外は自陣に引いて守備を固めボールを奪うと前線に残ったアンドレアにロングボールを入れ、アンドレアがキープする間に2列目の沼田や仲間が攻撃に加わるという形です。想像以上の守備重視の戦い方はある意味では潔さを感じました。大宮にとってみればミスさえしなければ失点する確率は低いものの、ゴールを奪うのには予想以上に困難だろうと思いました。大宮はほとんどの時間はボールを保持できるのですが、ゴール前をコンパクトに固められなかなかシュートまで持っていけない状況でした。
 こんな時は個人の力が生きます。20分に泉澤が左サイドを得意のドリブルで突破、さらにフェイントで1人をかわして右足でゴール左隅にシュートを決めて先制に成功しました。ちょうどその時間に讃岐DFの小澤が負傷でピッチの外に出ており大宮が数的優位だったのはラッキーでした。讃岐のように守備的な戦い方をする相手から比較的早い時間に先制できたことでかなり楽になったはずです。
 大宮に1点が入った後も両チームの戦い方は大きく変わることはなく、讃岐がしっかり守りカウンターを狙う形、大宮はボールを回しながら相手のスペースを狙うという形でした。やや気になったのが讃岐がカウンターを仕掛けた際の大宮の守備の対応のまずさです。自陣での無駄なファールを犯しそれまで流れの中からあまりチャンスが作れていなかった讃岐にセットプレーのチャンスを与えてしまっていました。しかし讃岐はチャンスを得点にすることができず1:0でハーフタイムに入ります。


 後半も最初のうちは前半とあまり変わらない試合でしたが、時間の経過とともに両チームの選手にミスが目立ってくるようになりました。52分に大宮は相手のパスミスを見逃さずにボールを奪った播戸が決定機を作りますがゴールを決めることはできませんでした。このあたりから徐々に試合の展開は変わり、讃岐も前への圧力をかけ点を取りに来たように感じました。
 そんな中、67分に再び泉澤が左サイドを突破し中央に入れた低いクロスに対して、中央で飛び込んだ横谷が股間に当ててゴールに押し込むという珍しいゴールで追加点。ほぼ勝敗を決めたかに思えました。しかし、その後はオープンな展開になり讃岐にも大きなチャンスが何度もありました。打ち合いになれば大宮にも得点のチャンスは生まれますが、リードしている状況でしたのでもっと落ち着いてボールをキープしてしっかりと守り試合を締めてほしかったと思います。


 無失点で試合を終えた大宮ですが、シュートは14本撃たれており相手の決定力不足に助けられた感じです。しかし内容が悪くてもとにかく勝利で勝ち点を3ポイント積み上げました。このことが最も大事です。次節の対戦相手は開幕前の練習試合で対戦した栃木SCです。練習試合とはいえあの試合では私は今季の大宮に対して絶望感を持ちました。冒頭に書いたように大宮はその後大きく変わりました。同じ栃木相手に現在はどういった試合ができるのでしょうか。栃木も今節は5得点で大勝しており調子は上向きのようですので、今の大宮の力を測るという点で興味深い試合になりそうです。


2015 Jリーグ Division2 第17節
2015年6月6日(土), 16:04, NACK5スタジアム
大宮アルディージャ - カマタマーレ讃岐 2:0 (1:0)
大宮: 加藤 - 渡部, 菊地, 河本, 和田 - 横山, カルリーニョス (85. 大山), 横谷 (74. 渡邊), 泉澤 (70. 清水(慎)) - 家長, 播戸 (62. ムルジャ)
讃岐: 清水 - 武田 エブソン, 藤井 小澤 (88. 大沢) - 永田, 山本, 岡村, 沼田, 仲間 (60. 木島(良)) - アンドレア (80. 高橋(泰))
得点: 1:0 泉澤 (20.), 2:0 横谷 (67.)
警告: なし
観客: 7,693人
主審: 家本 政明


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2015.06.02 (Tue)

2014/15シーズンのボーフムを振り返る

 今季はなかなかツヴァイテリーガの状況を追うことができませんでした。ボーフムについても残念ながら試合の映像を見ることができた試合は少なく、それ以外はWebラジオで音声を聞いたり Live Tickerを追いかけ、試合後にWebに掲載される記事を読んだりという形が中心となりました。2シーズン前まであった試合映像の配信サービスが復活してほしいなと思っているのですが、残念ながら需要はないのでしょうね。そんな状態ではありますが、ボーフムの状況も追いかけてはいましたので2014/15シーズンを簡単に振り返ってみることにします。

1. コンセプトのない戦術

 今季のボーフムは昨季の反省を踏まえて攻撃力アップを図り戦力の補強をしました。特に久しぶりに復帰することになったシェスタークとウニオンベルリンから獲得したテロッデの2トップには大きな期待をしました。開幕から第7節までは無敗。アウェイで大勝、ホームでドローを繰り返しつつも一時は首位にたちました。ただし、この時点で私はすでにボーフムの試合運びの拙さを感じていました。大勝する試合のほとんどは運や相手の戦術的なミスなどによるもの、そしてホームでは勝てる試合をドローにされることが多かったのです。そして、それは第8節のハイデンハイム戦の大敗で表面化しました。はっきり言うと相手のチーム事情や戦術などを考え、それに応じた対策を立てるわけでもなくただ漫然と試合に入り、試合展開がうまくいけば勝利するが、少しうまくいかなければ修正することはできず大敗するという具合です。

2. ノイルーラー解任

 そんな中、16節のザンクトパウリ戦のあとノイルーラー監督が突然解任されることになりました。ノイルーラー監督の解任について思うことは、こちらの投稿(ボーフムがペーター・ノイルーラー監督を解任)で書きました。これから先のボーフムを考えたら、これは避けることができないものだったと思います。タイミングとしても良かったと思います。

3. フェアベーク監督のもとでの再出発

 ウィンターブレークまでをハイネマン暫定監督で乗り切ったボーフムは後任監督として昨季はニュルンベルクを率いていたオランダ人のフェアベーク監督と契約しました。トレーニングやゲームでも選手たちに任せる部分が大きかったノイルーラーに対し、フェアベークはやるべきことをきっちりとやるタイプ。選手によっては息苦しさを感じることもあったのではないでしょうか。試合に目を向けたとき、ノイルーラー監督の時と明らかに変わったのは相手の戦い方に対する対策をしっかりと立てて試合に臨んでいるということ。フェアベークは基本的には攻撃重視の戦術をとり、これは彼のフットボール哲学でもあるのですが、それを基本にしつつ相手の特徴を考慮して戦術を変えて戦います。その結果、リーグ戦前半にあったような出たとこ勝負のような試合は減りました。
 しかし、シーズン最後まで1試合の中でも良い内容と悪い内容がまだら模様のように見え隠れしていました。要するにまだ安定していないのです。特に守備に関しては全く改善されていません。セットプレーからの失点の多さはシーズン当初から全く変わっていないのです。この点では少々フェアベークの手腕に疑問を感じてきています。特にボーフムは経営面では非常に厳しい状況にあり実績のある選手の補強は難しいと思います。

■ 総括

 ボーフムは9勝10敗15分(勝ち点42)で11位に終わりました。今季はとにかく残留争いからは離れて中位で終わるということが目標だったようです。これはクラブが公に掲げたものではありませんが、ノイルーラー監督やホーホシュテッターSDのインタビュー記事で時々そういうニュアンスの発言がありました。そう考えれば今季はまずまずだったといえると思います。来季はもう少しステップアップし上位争いに加わるのが理想です。そのためにはさらに安定した戦いができなくてはなりません。ようやくしっかりしたコンセプトを持った監督の下で問題は抱えつつもある程度チームとしてのまとまりが見えてきましたが、悲しいことに選手が多く入れ替わることになり来季はチームを作り直すところからのスタートになります。まだまだ厳しい状況は続きそうです。

テーマ : ブンデスリーガ(ドイツサッカー) - ジャンル : スポーツ

21:21  |  VfL Bochum  |  Trackback(0)  |  Comment(0)  |  Edit  |  Top↑
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