2016.12.30 (Fri)

第96回天皇杯準決勝 大宮 vs. 川崎

 今年の日本サッカーシーズンもいよいよ大詰め。あとは天皇杯の準決勝と決勝を残すのみ。大宮は日産スタジアムで川崎との対戦です。私の過去の日産スタジアムでの観戦といえば、大黒の2ゴール決められて負けた試合の印象強く残っていますが、それ以来の観戦のはずです。


 私はゴール裏2階席で観戦していましたが入場した時は日が当たり暖かかったものの、キックオフの頃には日陰になりかなり寒かったです。しかし両チームのゴール裏は試合前から熱い応援を続けていて気持ちが高揚してきます。


 前半。大宮は普段よりも中盤から最終ラインまでをコンパクトに保ち、相手ボールに対しても積極手にプレスをかけて連動した守備でボールを奪うことができていました。ただし、左サイドを狙われていたようで1本のパスから簡単にサイドを突破され危険なクロスを上げられるシーンが何度かあり全く安心できない状況ではありました。序盤は互角に渡り合っていた大宮ですが20分を過ぎたあたりからは川崎の攻撃に押されるようになり危ない位置でのボールロストが続いたこともありピンチが続きましたがなんとか凌いでハーフタイムへ。

 後半開始からしばらくは大宮のペースとなりました。50分にはこの試合最大のチャンスがありました。中央の江坂から絶妙のタイミングで左サイドの泉澤にスルーパスが通り、泉澤がフリーでシュートを放ちますがポストに跳ね返され、それを完全なフリーで合わせたムルジャのシュートも枠を外れてしまいました。その後も横谷のクロスにマテウスが飛び込みあと一歩届かなかったシーンもありました。後半の最初の15分間くらいの大宮は相手ボールを高い位置で奪ってショートカウンターでチャンスを作るという形ができていてこの時間に何としても1点取っていればと強く思います。準々決勝でも強く感じたことですが決定機を決められないと後でそれを悔やむことが多いものです。
 そしてこの試合も川崎の風間監督が61分に大島を入れたあたりで風向きが変わり始めます。大島の存在も大きかったとは思いますが、大宮の中盤の運動量が落ちてきたこともその要因だったのではないかと思います。そう考えると渋谷監督が大山に替えて金澤、泉澤に替えて清水を入れた意図も理解できます。しかし、この試合で途中交代で退いた3選手はいずれも素晴らしいパフォーマンスを示していただけに少々もったいない気はしました。
 試合は85分に中村健剛のコーナーキックをクリアしきれずに浮いたボールをヘディングでつながれ谷口に右足で押し込まれてしまいました。そしてこれが決勝ゴールとなり川崎が元旦の決勝戦に進むことになりました。天皇杯は結果が全て。大宮は強敵相手に健闘はしたものの前評判を覆すことはできませんでした。
 

 試合を通してみると互角な戦いだったようには見えますが、やはり両チームの力の差はあったと私は感じました。それは決定機をしっかりと決めきることができるかどうかに集約されています。大事なところでしっかりと決めきる力というのは、単純に決定力のある選手を加入させただけで埋まるものでもないように思います。選手個々の力は当然として大きな試合を経験してきたことによる自信、落ち着きが感じなところで差になって表れてしまうように思うのです。

 そういった点でこの試合の大宮には特に攻撃面で不満を感じましたが、今後に向けてクラブとして良い経験を積むことができたのではないかと思います。そして、シーズンを通して見ると私を含め周囲の期待を大きく上回る成績を残したと思います。少なくても今季開幕当初のようにひたすら守り続けているだけのサッカーからは見違えるほど成長したのは紛れもない事実です。しかし本当にリーグ戦年間5位、天皇杯4強に見合った力はついていないと思うのです。本当の勝負は来季だと思います。さらにレベルアップをして今季の成績がただのまぐれではないということを示してほしいと思います。


第96回天皇杯全日本サッカー選手権 準決勝
2016年12月29日(木) 15:06, 日産スタジアム
大宮アルディージャ - 川崎フロンターレ 0:1 (0:0)
大宮: 塩田 - 奥井, 菊地, 河本, 大屋 - 大山 (77. 金澤), 横谷, マテウス (64. 家長), 泉澤 (86. 清水) - 江坂, ムルジャ
川崎: チョン ソンリョン - 田坂, エドゥアルド, 谷口 - 中村, エドゥアルド ネット, エウシーニョ, 車屋 - 登里 (61. 大島), 小林 (78. 三好) - 大久保
得点: 0:1 谷口 (85.)
警告: 河本, 江坂 - エドゥアルド ネット
観客: 23,087人
主審: 木村 博之

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2016.12.25 (Sun)

第96回天皇杯準々決勝 大宮 vs. 湘南

 天皇杯準々決勝を観戦しました。私にとっては前回の観戦が11月3日のJリーグセカンドステージ最終節ですから1か月半ぶりです。年の瀬も押し迫ったこの時期にまだ贔屓クラブの試合を観戦ができるというのは幸せなことです。


 気持ちよい晴天でしたが、試合が始まるころには日が傾き、寒くなってきました。両チームサポーターの応援が響き渡る一方で大宮サポーターが陣取るゴール裏のスタンドの後方のオレンジ色に染まった空におびただしい数のカラスが飛び交い、何やら不気味な雰囲気が漂う中試合が始まりました。

 序盤は湘南が高い位置から激しくプレスをかけてボールを奪い素早く攻撃へ切り替えチャンスを作りかけます。大宮は立ち上がりこそ押し込まれていたもののやがてボールをテンポよく回すことで湘南のプレスをいなすと、中盤でのパス交換からスペースを作り攻め込むようになります。特に左サイドの泉澤がフリーでボールを受けてチャンスの起点となることが多く、大宮は何度も決定機を作ることができました。一方で湘南にはほとんどシュートは撃たせず内容では圧倒しました。ただ、それでも得点は32分の泉澤のゴールだけ。2回ほどあったGKとの1対1は梶川に阻まれ、ポストにあてたシュートも2回ほどありました。本当に力のあるチームであれば前半で3点を取って試合を決めていたことでしょう。もっとも、相手の湘南は何点差がついていても決して諦めずに反撃してくるチームですから試合が決まるというのは言い過ぎかもしれませんが、少なくてもかなり有利にはなったはずです。


 後半に入ってから早い時間帯に湘南のDF奈良輪が2枚目の警告で退場となります。数的優位になった大宮はさらにボールを保持する時間が長くなりましたが、1点リードしている余裕からかパス回しのスピードやボールのないところでの動きが落ちチャンスは作れなくなります。「数的優位になったことで安心してしまったり、ちょっと足を止めてしまったり、ちょっとしたスキが生まれてしまった」と試合後の渋谷監督のコメントにありましたがどんな展開であっても油断してはいけません。
 スタンドで観戦している私もこのような展開が一番怖いと感じていてはっきり言って嫌な予感はしていました。攻められ続ける湘南はGK梶川が1対1で好セーブを連発。攻められる機会が少なくなった大宮守備陣とGK塩田の連係はどうなのかといった不安です。案の定、70分に湘南が中央でボールを細かくつないだところに守備陣が引きつけられ右サイドの菊地俊介がフリーでパスを受けてゴールを決めました。このプレーの発端は塩田のミスキックであるし、相手のパス回しに食いついてサイドをフリーにしてしまった大屋のプレーもいけませんでした。
 湘南はそれまでシュートらしいシュートはなく本当にワンチャンスを活かした形ですが、これにより試合のペースを完全に掴み、それまでがうそのように大宮ゴールに迫るようになります。試合の序盤に見られたようなプレスもよみがえり数的不利を感じさない攻撃を展開するようになります。こうなると湘南が勝利しても全くおかしくない気持ちがしてきましたが、その後はどちらも得点は奪えずに同点で90分を終えました。


 延長戦。93分に湘南はセットプレーのチャンスで途中から入った藤田祥史がゴールを決めて逆転に成功します。セットプレーに飛び込んだ藤田がキャッチしようとした塩田よりもわずかに早く頭で競り勝ちバックヘッドでゴールに流し込んだというもの。これも塩田はうまく処理できなかったものでしょうか。やや不満を感じるプレーでした。

 延長の後半に入ると大宮は延長前半終了直前に交代で入ったペチュニクが前線で圧力をかけさらにCBの菊地を攻撃参加させます。こうなるとさすがに数的不利で戦ってきた湘南の選手たちにとってはかなり厳しくなります。111分、118分に菊地がゴールを決め、120分には大屋が決めて大宮が逆転勝利しました。最後は大宮が数的優位を生かして力ずくでゴールを奪ったという印象が残ります。
 この試合の大宮は決して褒められる戦いではなかったもののリードされても慌てることなく最後まで戦った点は評価できます。これは1シーズンJ1で戦い結果を残したことによる自信も大きいのだと思います。昨季まではこのような試合は私の記憶には残っていません。また、大宮には菊地や河本などいざという時のパワープレーで得点が期待ができるDFを擁しているのも大きいです。
 一方の湘南についてはこれまで持っていた良いチームだという印象は変わりません。特に選手の諦めない気持ちや監督をはじめとしたベンチ、そしてゴール裏サポーターとの一体感には心を動かされました。


 さて大宮にとって天皇杯のベスト4進出はクラブ史上2度目の快挙です。前回は2005年、国立競技場で浦和に延長の末に敗れています。今回の対戦相手は川崎ですので客観的に見れば勝利はかなり難しいと思います。しかし天皇杯は一発勝負なのでどうなるかはわかりません。ただ一つ言えるのは得点のチャンスは少ないはずですのでそれをしっかりと得点に結びつけることができなければ勝利はないということです。この試合でしっかりとした結果が残せなかったFWの選手たちの奮起を期待しています。

<コメント引用>
天皇杯全日本サッカー選手権大会 第5回戦 湘南ベルマーレ戦 レビュー (大宮アルディージャ 公式サイト)


第96回天皇杯全日本サッカー選手権 準々決勝
2016年12月24日(土) 16:04, NACK5スタジアム
大宮アルディージャ - 湘南ベルマーレ 4:2 延長 (1:1, 1:0)
大宮: 塩田 - 奥井, 菊地, 河本, 大屋 - 大山, 横谷, マテウス (76. 家長), 泉澤 (76. 清水) - 江坂, ムルジャ (105.+1 ペチュニク)
湘南: 梶川 - 奈良輪, 石川, アンドレ バイア, 島村 - 藤田(征) (62. 菊池), 菊地, 三竿, 高山 - 山田 (90.+1 藤田(祥)), 大槻 (56. 長谷川)
得点: 1:0 泉澤 (32.), 1:1 菊地 (70.), 1:2 藤田(祥) (93.), 2:2 菊地 (111.), 3:2 菊地 (118.), 4:2 大屋 (120.)
退場: 奈良輪 (52.; 警告X2)
警告: 泉澤 - 島村
観客: 10,297人
主審: 山本 雄大

テーマ : 大宮アルディージャ - ジャンル : スポーツ

タグ : スタジアム観戦記

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