2014.07.19 (Sat)

FIFAワールドカップ2014 ブラジル大会を見て感じたこと

 1か月に渡り開催されたFIFAワールドカップ2014ブラジル大会が終わりました。試合の時間が日本時間だと深夜、早朝ということもあって見られない試合も多かったのですが、一応試合を見て感じたことを書き残しておこうと思います。

■ ドイツの優勝、スペインの敗退について

 この時期にいうとまるで後出しじゃんけんのようですが、ドイツの優勝とスペインの敗退は最初から予想していました。これまでの数年に渡りスペインの黄金時代がありパスサッカーがもてはやされました。私自身パスサッカーそのものについて否定する気はありませんが、サッカーにおいては状況に応じてフレキシブルに戦い方を変えられなくてはならないと思います。今大会に限らずスペインはショートパスにこだわるきらいがありどんな展開であっても頑なにショートパスをつなぎ相手を崩そうと試みる。これには限界があります。特に今回のスペインチームにはそれがスピードの無さという形で出てしまったと思います。グループリーグ初戦、そんなスペインのスタイルをしっかり研究してきたオランダが5バックでスペースを埋めボールを奪ったらシンプルにロッベンにつないで次々とゴールを奪っていく展開は痛快にすら感じました。やはり状況に応じてカウンターやロングパスを使った戦い方も必要だと感じるのです。

 その点、もっともバランスの取れたチームがドイツだと思いました。基本的には高い位置でボールを奪い速攻からチャンスを作るというスタイルですが、常にリーグ戦でチームメートとして戦っているバイエルン・ミュンヘンの選手たちを主体とした中盤のコンビネーションの良さがそれを可能にしています。また勝負所で畳みかける試合運びのうまさがあり、相手についての分析もしっかりとでき相手を良さを消す戦い方もできる。ディフェンスのスピード不足という欠点はノイアーの守備範囲の広さでカバー。まさに優勝するにふさわしいチームだったと思います。これまで常に安定した結果を残しながら優勝には手が届かなかったドイツですが、これからしばらくはドイツの黄金時代が続くのではないかと思います。

■ドイツ代表チームの魅力

 本音を言うと私は素直にドイツ代表を応援できたわけではありません。矛盾するようですが憎きバイエルンの選手ばかりが活躍する姿を喜ばしく思えないのです。ドイツ国民であればそういう意識は抜きに「自国代表」として応援できるのでしょうが・・・。私の場合は代表よりクラブを応援しているので自分の応援しているクラブの選手を応援したい気持ちが強いのです。最近はグラートバッハからドイツ代表に選手が選ばれることは稀でワールドカップをはじめとした大きな大会の前の選手選考で常に失望感を味わいます。しかし、いざ大会が始まり試合を重ねていくうちにいつの間にかドイツ代表を応援するようになっています。いったいどこにそんなに魅力を感じるのか冷静に考えてみると彼らが常に持っているメンタリティではないかと思うのです。

 私は苦境に立たされた時に頑張れるチームに魅力を感じます。言い換えれば思いもよらず劣勢に立たされた時にパニックに陥ったり精神的に切れてしまうようなチームを見ると憤りを感じてしまうのです。今大会もあえてどことは言いませんがそんな残念な姿をさらした強豪チームがありました。一方で優勢に立った時にも常に手を抜かず最後まで戦う。これは相手をリスペクトしているということです。この点でドイツの準決勝でのブラジル戦の戦い方は称賛したいしと思います。その一方で準決勝でのオランダ、グループリーグでのコロンビアが試合終盤でGKを交代したことなどは全く相手へのリスペクトを欠くものとして非常に残念に思いました。

■ブラジル代表の弱体化

 ところで上でも触れた準決勝のドイツ対ブラジルの試合について、7:1というスコア、開催国ブラジルの大敗という事実から「ベロオリゾンテの奇跡」だとか「100年に一度の勝利」など衝撃的な出来事のように語られています。しかし、私に言わせるとメンタル面も含めた両チームの力の差ははっきりしたものがあり、ドイツが早い時間に先制したことによってその差が点差に表れただけのことであって奇跡でも何でもないと思います。まあ、確かに過去に開催国がここまで大敗するということは過去に例がないので騒がれるのは仕方がないですが。
 今大会のブラジルに関しては失望させられたのは事実です。中盤にタレントを揃えながら攻撃はネイマール頼み。そのネイマールが怪我で離脱するともはや攻撃のオプションはなし。こんなブラジルチームを見るのは残念です。もちろん地元開催がプレッシャーという形でマイナスに作用した点はあるでしょう。しかし、FWの人材不足など見る限りもはやブラジルを「サッカー王国」と呼ぶ時代は終わったというのは言い過ぎでしょうか。ただし今大会のブラジルチームに対してすべてを否定するつもりはありません。グループリーグのメキシコ戦、決勝トーナメントのチリ戦などは今大会のベストともいえる素晴らしい試合でそれを演出したのは紛れもなくブラジルだったのですから。主力選手が最高のコンディションで戦術的にも対戦相手とうまく噛み合えば勝敗は別にして他のチームが真似できない素晴らしいサッカーを見せてくれるのです。

■ 印象に残った選手

 このワールドカップの中で私が最も嬉しかったことは、グラートバッハからクリストフ・クラマーが代表に選ばれ決勝トーナメントで途中交代ながら2試合に出場、そしてなんと決勝ではケディラのアクシデントがあったとはいえなんとスタメンで起用されたということです。当初、ワールドカップ代表候補に彼の名前はありませんでした。他クラブの将来性のある若手が多数選出される中で彼の名がないことに私は憤りを感じましたが、ポーランドとの親善試合で持ち味を発揮し最終メンバーに追加され最後まで残り、そしてチームは優勝を勝ち取りました。本当に勝負強い選手です。ボーフムも応援している私は2011/12シーズンにレヴァークーゼンからボーフムに加入してきたときから見ていました。加入当初はヒョロヒョロでひ弱な印象が強かったのですが、そんなクラマーがドイツ代表としてプレーしている姿を見ていると嬉しくて仕方がありませんでした。決勝でのプレーでは残念ながら相手との激しい接触によりわずか30分のみで交代となりましたが、後日談として主審に「これは決勝なのか?」と聞いたという伝説まで残しました。これは彼のサッカー人生においても大きな自信につながるはずです。

 最も印象に残ったのがクラマーというのは贔屓しすぎという感じもしますので、もう少し客観的に見れば私の印象に残った選手はオランダのロッベンです。何をいまさらという感じではありますが、バイエルンでのプレーとはまた違った意味で彼の凄さを思い知らされました。対戦相手は彼のことを本当にファールでしか止められませんでした。
 そしてもう一人、選手ではありませんが、メキシコ代表のミゲル・エレーラ監督です。ここまで喜びをストレートに表現できる人物には魅力を感じます。今大会のメキシコのサッカーは本当に素晴らしいものでしたが、この監督の存在がメキシコチームをより魅力的に見せていたと思います。

 以上、まとまりなくだらだらと書いてきましたが、サッカーファンの私にとっては代表チームよりもクラブチームに興味があります。ワールドカップが終わり代表選手が所属チームに何をもたらすのか、とりわけ(敵チームとしての)バイエルン・ミュンヘンがどうなるのか非常に気になります。きっとリーグ戦再開まではあっという間でしょう。楽しみに待ちたいと思います。

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テーマ : FIFAワールドカップ - ジャンル : スポーツ

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