2014.12.13 (Sat)

ボーフムがペーター・ノイルーラー監督を解任

 ボーフムがペーター・ノイルーラー監督を解任しました。公式サイトによればクラブ幹部がノイルーラー監督による振る舞いやこの数日の不適切な発言はクラブを傷つける行動だと見て解任に踏み切ったようです。また、不適切な形でクラブ幹部の仕事に関して言及したある選手を支援したとも記しています。

 問題となったのは11月29日に行われたアウェイでのインゴルシュタット戦。ホームでアーレンを4:0で破り遅ればせながらホーム初勝利を記録した次の試合です。私自身も本ブログのアーレン戦に関する投稿でボーフムの勝利が本物かどうかの試金石になるのではと書いた試合です。この試合、私は残念ながら見ていないのですが、様々なメディアのレポートでは、終始相手の攻撃を受けて90分間無抵抗のまま敗れたようです。スコアは3:0でしたがルーテの好セーブやポストに何度も救われるなど実際は大敗となっていてもおかしくない内容だったとのこと。この試合の内容をどう見るかでクラブ幹部と監督(そしておそらく選手も)と対立が表面化することになりました。
 まず、この試合に関してホーホシュテッターSDは"peinlich"(お恥ずかしい)という言葉で試合内容を批判しましたが、これに対しノイルーラー監督は「決して恥ずかしい内容ではない。確かに我々は力を出し切れなかったが、インゴルシュタットが強いチームであることは受け入れるべきだ。」と反論。
 そして決定的だったのがルーテによるハンス・ペーター・ヴィリス会長への批判です。インゴルシュタット戦についてヴィリス会長は「メンタリティ、能力、気骨などは私には見えなかった」とコメント。それに対してキャプテンのアンドレアス・ルーテが、「もしそのような発言をするのであればここに姿を見せてほしい。チームの中にいるのであればそのような発言もわかるがそうでないなら黙っているべきだ」の批判ととれるコメントが公にされたのです。のちにルーテは謝罪のコメントは出しましたが、この件がノイルーラー解任の直接の理由になっているのは間違いありません。
 
 この件に関するノイルーラー氏の反応はWAZのインタビュー記事に掲載されていました。それによるとノイルーラー氏は「今回の決定には驚きを隠せない。私の契約は今季終了まで残っているがチームがいつでも解任できることは理解している。しかし、「クラブを傷つける行動」という責任をかぶせられることには反論する。確かに私はキャプテンと同意見ではあるが、そのことが「クラブを傷つける行動」になるとは思わない。」という内容のコメントを残しています。
 確かにこの話だけ切り出して見ると今回の解任の理由としては少々無理があるように思いますが、実際はホーホシュテッターSDをはじめとしたクラブ幹部がすでにノイルーラー監督の手腕に疑問を感じていてこの機会に解任に踏み切ったのではないかと推測します。とりわけホーホシュテッターSDとしては厳しい経営状況の中、頑張ってそれなりのクオリティを持った選手を揃えたのに監督から「今の選手のレベルでは厳しい。現実を見るべきだ」というコメントに不満を感じていたのかもしれません。

 今季のボーフムは素晴らしいスタートを切っただけにクラブ関係者だけでなくファンの期待値が上がってしまっているという背景があり冷静に考えればまだそれほど騒ぐ必要はないのではないかという意見もあるかと思います。リーグ戦序盤の貯金もありボーフムは 16節終了時点で10位につけており、このままフィニッシュすればまずまず想定内の順位のはずです。私もアーレン戦の後ではそう思っていました。しかし、試合をしっかりと見ればそうのんびり構えていられないということがわかります。
 問題となったインゴルシュタット戦の後のホームでのザンクトパウリ戦は3:3のドローでしたが、正直なところ現状ボロボロな状態のパウリに3失点(しかも追いつくたびにリードされるという展開)には呆れました。しっかりとしたコンセプトを持ち、それを戦術に落とし込んでいく。そして相手の戦い方に応じたゲームプランの修正など今のボーフムには皆無に見えます。昨シーズンに比べて個々の選手の質はあがっているので試合展開が偶然うまくはまれば大勝することはありますが、うまくいかなければ信じられないようなひどい内容で大敗するという、成り行き任せのサッカーになっているのです。近年のツヴァイテリーガは戦力が拮抗していて監督のチーム作りや戦術がチームの成績に大きく関連しています。昨シーズンのパダボーンの1部昇格などが良い例です。私自身もやはりノイルーラーではだめだと確信し、どこかで監督を変えなければボーフムはずっと下降線をたどっていくだろうと思わざるを得ませんでした。今回の解任劇はかなり強引な面がありノイルーラー監督には気の毒だと思いますが、チームを変えるためには必要だったと思います。

 少々批判的なことを書きましたが、私はノイルーラー監督を全面否定はしません。2シーズン前のリーグ戦終盤にチームが降格の危機に直面した時に就任し短期間でチームを甦らせたのはノイルーラー監督です。前任のナイツェル監督の選手起用にとらわれず使える選手と使えない選手を見極め、使える選手も適切なポジションで使うという当たり前のことを短期間で行い、沈み切っていたチームのモチベーションも上げた手腕は見事だと思いました。この時私は「ああ、やはりノイルーラーは常日頃からボーフムの試合をしっかり見ていたんだな。」と強く感じました。前述のインタビュー記事で今後ボーフムの試合をスタジアムに見に行くかとの問いには「ある人間がクラブに関わっている限りは間違いなくいくことはない。しかし試合の動向は追い続けるだろう。私のチームなのだから。」とチームへの愛着は見せてくれていることに何となく救いを感じます。

 ノイルーラー監督を解任したボーフムはウィンターブレークまではアシスタントコーチのフランク・ハイネマンが暫定監督としてチームを指揮します。後任監督はこの記事を書いている段階では決まっていませんが、どうやら昨シーズン終盤にニュルンベルクの監督を解任されたヘルトヤン・ファーベーク氏が有力のようです。現実に目を向けると今チームはばらばらの状態で、これを本当の意味での組織されたチームにしていくのは容易ではありません。それでも今は新監督の手腕に期待するしかありません。

<参照記事>
VfL hat Peter Neururer freigestellt (VfLボーフム公式サイト)
VfL-Kapitän Luthe kontert Charakter-Kritik von Aufsichtsratschef Villis (WAZ)
Warum Peter Neururer vorerst das VfL-Stadion meiden will (WAZ)


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テーマ : ブンデスリーガ(ドイツサッカー) - ジャンル : スポーツ

17:35  |  VfL Bochum  |  Trackback(0)  |  Comment(0)  |  Edit  |  Top↑

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