2015.04.12 (Sun)

2015 J-League Division 2 第7節 千葉 vs. 大宮

 フクダ電子アリーナは私が訪ねたことのあるスタジアムでは最高のスタジアムだと思います。サッカー専用でさほど規模が大きくなくとても見やすい構造、そして大部分が屋根に覆われて悪天候でも比較的快適に観戦できます。さらにスタジアムグルメのレベルも高い。そんなわけで私も大宮と千葉が別のカテゴリーとなってからも毎年2、3試合はフクアリで観戦をしてきました。大宮のファンも今回のフクアリでの試合を楽しみにしていた人は多かったと思います。


 私は千葉の試合は年間数試合しか見ていないのですが、これまで抱いてきた印象はJ2降格後はチーム作りが遅れチームが完成されてくるのはシーズン終盤。そして残念ながら翌年はそれまで積み上げてきたものがリセットされ同じことを繰り返す姿でした。しかし、この2シーズンほどは少しずつではありますが、継続してベースとなる部分が積みあげられていて昨季のチームは贔屓目抜きにJ1下位のチームよりずっと良いチームになっていたと思います。今季はスタートから好調で試合内容もよいと聞いていたので、千葉の試合を自分の目で見ることも楽しみの一つでした。


 序盤から千葉は大宮のボールに対して前線から激しくプレッシャーをかけ続けます。その結果、大宮は攻撃の起点となるべきボランチがほとんど何もできず、ボールをキープして左右に散らすのが精一杯という状況でした。もちろん前線だけではなくボランチも厳しく守備をするし最終ラインはさぼることなくラインのコントロールをするなど、チーム全体でもハードワークが徹底されていました。その中心にいるのはパウリーニョで彼の存在は非常に大きいと思います。
 千葉は前半は左サイドを谷澤と中村のコンビネーションで崩しゴール前の森本やネイツへパスを出しゴールを狙うという形ができていました。大宮も前半は粘り強い守備で応戦し、さらに決定機でキムヒョヌンやネイツが決められなかったことにも救われ何とかスコアレスでハーフタイムを迎えました。

 しかし、後半になっても大きな流れは変わりません。前半に比べれば多少大宮が攻める時間が増えたものの大宮の攻撃はムルジャに合わせてロングボールを放り込む形がほとんどですが、そこを完全に抑えられると手の打ちようがなくほとんどチャンスは作れませんでした。そして77分に千葉は途中交代で入った田中のシュート気味のクロスに飛び込んだ井出が足で角度を変えてゴールを決めて先制。80分には同じく左サイドから井出がミドルシュートを決めて試合を決定づける2点目を決めました。
 90分を通した試合の展開、内容を踏まれば、千葉の勝利は妥当な結果であり、それは今季の両チームの力の差が大きいことをはっきりと示すものとなりました。その差は何かと言えば前線、中盤での守備、運動量。そして攻撃のバリエーションではないかと感じました。結果的には監督の選手交代が明暗を分けたということでしょうか。


 千葉は本当に良いチームでした。昨シーズンの段階ですでにJ1レベルのチーム力はあったと思いますが、昨シーズンまでの良いところを残しながら、そこに足りなかったハードワークが加わりました。さらにパウリーニョ、ネイツなどしっかりとした戦力補強を行いJ1昇格に十分な力を備えているだけではなく観戦する側にとってもとても魅力的なチームに見えます。この試合ではまだボール奪取のあと多少連係がスムーズでない点が散見され、パスミスから相手にカウンターのチャンスを与えてしまっていましたが、このあたりは試合を重ねて行けば改善されていくように思います。そうなると隙がなくなってきます。この戦い方は体力を消耗するので夏場がどうか心配は感じますが、おそらく昨季の湘南並の快進撃もありうるのではないかと思います。昨季の昇格プレーオフ決勝の悔しい思いを晴らす素晴らしいシーズンが期待できそうです。

 一方の大宮ですがこの試合に関しては特別悪い出来だったわけではなく現時点で持てる力を出し切った結果だと思います。守備に関していえば相変わらず不安定な部分を露呈しつつも粘り強く相手を跳ね返し今季の大宮の試合の中ではベストに近い出来だったという印象を持ちました。それでもやはり中盤でのプレスの緩さや連動性の欠如は修正すべき課題ではないかと感じます。失点シーンはいずれも危ない位置にもかかわらず相手選手にノーマークでシュートをさせてしまっていました。攻撃を仕掛けてきた相手に対するプレスが甘く、マークの受け渡しがしっかりできていないなど守備の脆さが最後に出てしまいました。
 攻撃についてはムルジャ頼りの戦術が千葉に通用しないことは予想通りです。おそらく千葉以外の相手でも厳しいでしょう。では他に良い方法があるかというと今の選手層ではなかなか解決が見つからず・・・。毎度繰り返しになりますが今季は我慢するしかないのでしょうか。
 私はシーズン当初から、大宮がクラブとして掲げる目標はあくまで理想の世界の話であって客観的に見れば今季の大宮はプレーオフ圏を目指すのが現実的な目標になるのではないかと思っています。その前提に立てばこの試合は大宮にとって決して悲観すべきものではないと思います。ここで表面化した守備面での課題を克服することができれば現実的な目標の達成は十分可能です。


2015 Jリーグ Division2 第7節
2015年4月11日(土), 15:04, フクダ電子アリーナ
ジェフユナイテッド千葉 - 大宮アルディージャ 2:0 (0:0)
千葉: 高木 - 北爪 (56. 金井), キム ヒョヌン, 大岩, 中村 - 佐藤(勇), パウリーニョ - ペチュニク, 井出, 谷澤 (71. 田中) - 森本 (90. 佐藤(健))
大宮: 加藤 - 渡部, 菊地, 河本, 和田 - 横山, カルリーニョス (82. 清水(慎)) - 大山 (76. 渡邊), 泉澤 (66. 家長) - 横谷, ムルジャ
得点: 1:0 井出 (77.), 2:0 井出 (80.)
警告: 谷澤 - ムルジャ, 河本
観客: 11,580人
主審: 山本 雄大

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テーマ : 大宮アルディージャ - ジャンル : スポーツ

23:33  |  Omiya Ardija  |  Trackback(0)  |  Comment(0)  |  Edit  |  Top↑

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