2015.09.22 (Tue)

ルツィアン・ファヴレ監督が辞任

 ボルシア・メンヒェングラートバッハのルツィアン・ファヴレ監督が辞任を表明しました。公式サイトではケルン戦の翌日(日曜日の晩)に辞意について公にされ、そして月曜日の午後にボルシア・パークでマックス・エバールSDの会見が行われ事実上辞意が受け入れられた形となりました。
  ファヴレ監督の契約は2017年まで残っていましたが、今季ここまでリーグ戦は開幕から5連敗、CLの初戦も敗退し責任を感じての辞任ということです。会見にはファヴレ監督は出席しませんでしたが、その前日に以下のような文面がメディアによって公にされました。

「十分に考慮し分析した結果、ひとつの結論に達しました。この状況下においてボルシア・メンヒェングラートバッハの監督を辞することが最良の決断であると。メンヘングラートバッハでの経験は忘れられない時間でした。私はほとんど降格寸前だったボルシアをチャンピオンズリーグへ導くことができました。多くの素晴らしい瞬間がありました。ここには素晴らしいトレーナーチーム、信じられないくらい積極的でプロフェッショナルなクラブの指導部があります。私はみなさんの絶え間なく信頼に満ち溢れたサポートに感謝しています。私は十分に長く選手、監督としてこの世界に関わり厳しい状況を経験していますが、いつもそこから学んでいます。そして今このタイミングで正直に言わなくてはなりません。今こそがクラブ、チームにとって変化をもたらすべき時だと。
 私はもはやボルシア・メンヒェングラートバッハのパーフェクトな監督ではないと感じています。ですから自分に私のパートナーに対しプロフェッショナルに言わなくてはなりません。クラブ、そしてボルシア神話にとっての問題なのだ。私はボルシアとその将来にとっての決断を下さなくてはならないのです。
 大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私は監督としてボルシアで過ごした波乱にとんだ年月、最も素晴らしくエモーショナルな時を決して忘れることはないでしょう。一緒に働くことができた選手たち、いつも信頼に満ちた共同作業を行ったクラブ指導部、そして特にボルシアパーク、そこでどの試合でも比類なき雰囲気を生み出すことができるファンの皆さん。あなた方はいつも私の心の中にいます。」

 
 ファヴレ監督は2011年2月にグラートバッハの監督に就任すると、まず完全に崩壊していた守備を立て直すと同時にそれまでは中盤で起用されることが多かったロイスをFWで起用し、カウンターを武器にしたチームを構築しました。そして降格確実というほど崩壊していたチームを立て直しプレーオフを経て1部残留へ導くことに成功。翌シーズンはその勢いでシーズン4位の好成績でCLプレーオフの出場権も手にしました。当初は守ってカウンターという形だけだったチームも、この頃には選手が連動して動きパスコースを作り少ないボールタッチでショートパスをつなぐスタイルを確立。攻撃パターンも増えはっきりとチームが進化していることが確認できました。
 翌シーズンはダンテ、ロイス、ノイシュテッターなどチームの主力選手が揃って抜け、代わりに獲得したルーク・デヨング、シャカ、ドミンゲスがなかなかフィットせずに苦しみましたが、多少時間はかかってもチームは立ち直り、昨シーズンはリーグ戦でも上位争いをできる力をつけCL出場権を勝ち取るまでになりました。当初はチームにフィットしていないように思われた3人もデヨングは残念な結果に終わったものの、シャカ、ドミンゲスは時間はかかりながらもチームに欠かせない存在になりました。

 2013/14シーズンのように主力選手が欠けても多少の時間をかかっても良いチームを作っていった実績があるからこそ、今季のようにクラマー、クルーゼが抜け、ドルミッチらがフィットしていない状況であっても多少の時間をかければクラブもファンも将来に希望を持てるのです。そして今でもグラートバッハにとってベストの監督はファヴレであると言い切れます。

 ファヴレ監督は真のフットボールオタクというべき存在で常にフットボールの解剖、解釈に勢力を注ぐ一方で人間的には難しい面を持った人物で、彼が好んで使う言葉と同様に人間的にポリヴァレントだという評判もありました。土曜日の晩にケルンからの帰りには次節のアウクスブルク戦の分析のためのDVDを見せたがっていたとのことでこの時点では辞任の気配はなく、日曜日の朝の突然の辞意表明。この間にどのような心境の変化があったのかわかりませんし、その部分については会見でも話されていなかったように思います。
 クラブとしてはファヴレ監督を信頼しきっており、このような不振にもかかわらず監督解任は全く考えていなかったことは間違いなく、この点に関してはエバールSDも会見でプランBはないと話していました。グラートバッハは水曜日にアウクスブルク戦、週末にシュトゥットガルト戦といった具合にちょうど過密日程に入ったところで辞任のタイミングとしては非常に悪いといえます。そんなこともあってかメディアによってはこのような状況で辞意を表明するということは自らの仕事を放棄することだという厳しい意見もありました。

 ただ今ひとつだけはっきりしているのは、ファンも含めてグラートバッハに関わるほとんどの人がファヴレに対して感謝の気持ちを持っているということです。もちろん私もその一人です。なにしろ、ファブレ監督就任前にはグラートバッハがCLに出場するなんて想像すらしていなかったのですが、それを本当に実現してくれたのですから。

 さてこれからは後任監督探しに動かなくてはなりません。後任が誰になるかはわかりませんがファヴレ監督のスタイルに染まったチームを引き受けるのは簡単なことではないと思います。最適な監督を探すのには相当苦労しそうですし、引き受けた監督にとっても大変でしょう。
 さしあたり暫定で現U23監督のアンドレ・シューベルトが監督を務めることが決まったようですが、クラブ一体となってこの厳しい状況を乗り越えてほしいと願うばかりです。

<引用記事>
Unglaublich, aber wahr! Favre schmeißt hin! (TOR FABRIK)

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