2017.04.03 (Mon)

2017 J-League Division 1 第5節 大宮 vs. 鹿島

 4月1日。本来なら春真っ盛りという季節のはずですが、この日はまるで冬に逆戻りしたかのような寒い日でした。スタジアムに向かう途中に大宮公園の中を歩いてきたのですが、桜はまだ5分咲きでしたが、すでに花見を楽しんでいる人も数多くいらっしゃいました。寒い中お疲れ様です。


 さてここまで開幕から4連敗の大宮ですが、結果が出ていないだけでなく内容も乏しく心配な状況に陥ってしまいました。そして第5節の相手は鹿島です。大宮が絶好調であっても勝つのは難しい相手ですので、勝てる可能性はかなり低いとは思っていましたがせめて今後につながる何かを見せてくれることを期待してキックオフを待ちました。


 この試合、大宮は左サイドバックに和田、ボランチに金澤を入れてきましたが、これは明らかに守備を重視したフォーメーション
前半から鹿島にかなり押し込まれましたがこれは想定通り。しかし和田や金澤を始め守備面では大宮の奮闘が見られたと思います。GKの加藤も好セーブを連発。またポストにも救われ、運も大宮に味方しているように思えました。それは見方を変えれば本当にぎりぎりところで辛うじて防いでいるという状態で1点奪われたら堤防が決壊するかのように立て続けに失点してしまう様な気がしていました。
 攻撃に関していえばサイドが抜け出してクロスをあげる形を何度か作ったのですが、中央とは合わず得点の匂いはしませんでした。とにかく前半は鹿島の攻撃を大宮が粘り強く守ってスコアレスで凌いだ形で終わり後半に望みをつなぎました。


 後半は鹿島の一方的な展開となり、大宮はチャンスをつくることができませんでした。また好セーブを連発し調子がよさそうだったGKの加藤が足首を痛め交代を余儀なくされる不運にも見舞われます。それでもなんとか守っていて、もしかしたらスコアレスドローで1ポイントを取れるかもしれないと思いましたが、ついに79分に土居に決められ先制を許すと、ここまで今季わずか1得点の大宮には鹿島からゴールを奪う力は残されていませんでした。

 これで大宮は開幕から5連敗です。この試合では守備を中心にした戦い方で強敵鹿島を1失点に抑えたことは評価できると覆います。大宮の選手の体を張った懸命の守備は印象に残りました。しかし、それでも悲しいことですが無失点に抑える力がないというのが現実です。この試合はかなり運に恵まれていたことも考慮しなくてはなりません。
 攻撃に関してはさらに深刻な状況です。この試合は相手がかなり実力差がある鹿島であること、守備意識を高めての試合ということも考慮すべきかもしれませんが試合を通して決定機はありませんでした。チーム戦術の中心となる主力選手が抜けてしまったあと今の選手でチームを作り上げていくのには時間がかかるのは仕方のない話で、私はまだ時間がかかるだろうと思います。しかし、この試合を観戦していると、そもそもポゼッションサッカーを標榜していても、それを実践できる能力を持った選手がいないのであればいくら時間をかけても理想のチームはできないのではないかという気にもなってきました。新加入選手のクオリティが低いという意味ではなく、目指すサッカーにあった選手なのかということです。私はまだ選手のことをよく知らないので断言できないのですが、少なくてもこれまで観戦した試合を見ているとそういうことを感じずにはいられません。


2017 Jリーグ Division1 第5節
2017年4月1日(土), 19:00, NACK5スタジアム
大宮アルディージャ - 鹿島アントラーズ 0:1 (0:0)
大宮: 加藤(順) (67. 塩田) - 奥井, 菊地, 河本, 和田 - 横谷, 金澤 (72. 岩上), 長谷川, 江坂 - ムルジャ (81. 清水), 大前
鹿島 : 曽ヶ端 - 西, 植田, 昌子, 山本 - 小笠原 (90. 伊東), レオ シルバ, 遠藤 (90.+5 三竿), 土居 - 鈴木, ペドロ ジュニオール (74. 安部)
得点: 0:1 土居 (79.)
警告: 菊地, ムルジャ - 鈴木
観客: 11,676人
主審: 飯田 淳平

テーマ : 大宮アルディージャ - ジャンル : スポーツ

タグ : スタジアム観戦記

23:18  |  Omiya Ardija  |  Trackback(0)  |  Comment(0)  |  Edit  |  Top↑

2017.03.14 (Tue)

2017 J-League Division 1 第3節 大宮 vs. 磐田

 今季2試合目となるホームゲームで大宮アルディージャはジュビロ磐田に完敗。開幕から3連敗となり最下位に沈んでいます。3試合を消化して1ポイントも取れていないのは大宮だけです。


 この日のキックオフは午後3時。普段とは違い時間にゆとりをもって出かけたのでスタジアムに入る前に大宮公園を散策してみました。梅の花が咲き春が来たことを実感しました。ところで6年前の同日、そしてキックオフ時刻の約15分前に東北地方太平洋沖地震が発生したのでした。確かあの日も同じように良く晴れていたように思いますが、やや記憶が曖昧になってきています。震災の前には何とも思っていなかった週末のサッカー観戦ですが、今はこういう毎日を過ごせることが幸せなことなのだと感じます。

 さて開幕の川崎戦、第2節の東京戦と同じような試合展開で敗れた大宮ですが、この試合の対戦相手の磐田もここまで未勝利(ただし勝点1)、無得点とまだ調子が上がっていません。果たしてどちらが勝利を手にするのか、あるいは引き分けるのか・・・。


 開始わずか5分、磐田はゴール正面、ペナルティエリアのやや外でフリーキックのチャンスを得ると、これを中村俊輔が左足で見事に決めて早くも先制しました。中村俊輔の存在を考えればゴールに近い位置でのファールは禁物ですが、この時のジャッジはやや厳しかったようにも思います。これは大宮にとっては不運だったと思います。
 その後、磐田はカウンターから何度か決定機を得るもののクロスバーに弾かれたり、大宮のGK加藤のファインセーブにあい追加点は奪えずに前半を終えました。一方の大宮は全くといってよいほどゴールの気配を感じない状態でした。それでも0:1でハーフタイムに入れたことはラッキーだったと言えるでしょう。

 「1点差なら大宮にもチャンスはある。」 そんな思いで後半を見始めたのですが、始まってすぐにそんな期待も萎んでしまいました。47分にDFのミスから川又に決められ2点差となってしまったのです。大宮は終盤に横谷のクロスを途中交代で入った清水が頭で合わせて1点差としましたが反撃もそこまで。とにかく後半開始早々の失点が本当に痛いものとなりました。


 あまり言いたくはないのですが、やはり大宮にとっては家長が移籍した影響はかなり大きいようです。なにしろこれまで家長ありきのチームを作り上げてきたのですから当然ではあります。いくら新加入選手のクオリティが高いといっても大宮のチーム戦術の中で家長が果たしてきた役割を担えるものではないでしょう。

 この試合で気になった点をあげるならボランチのパフォーマンス。この試合では大山と茨田が起用されましたが2人のバランス、距離感が悪くうまく機能しているようには見えませんでした。また前線との意思疎通ができていないかのようで、縦パスがほとんどミスになっていたように思います。その結果、相手にプレッシャーをかけることはできず、カウンターからピンチを招くシーンが何度も見られました。
 開幕戦、第2戦での課題を修正しようとしてむしろバランスを悪くしてしまったと捉えればよいのでしょうか。かなりフラストレーションが溜まる試合でした。この点についてはチームを作り上げるうえでの試行錯誤の段階であり、前進する過程の一つであると思いたいです。
 大宮はこのあと甲府、鹿島、神戸、清水、G大阪、浦和と対戦が続きますが、この試合のようなパフォーマンスではどこと対戦しても勝点を取れないでしょう。新しいチームを作り上げるのは簡単なことではないでしょうが少しずつでも前進した姿を見せてほしいと思います。


2017 Jリーグ Division1 第3節
2017年3月11日(土), 15:00, NACK5スタジアム
大宮アルディージャ - ジュビロ磐田 1:2 (0:1)
大宮: 加藤(順) - 奥井, 菊地, 河本, 大屋 - 大山 (80. 岩上), 茨田 (52. ムルジャ), マテウス (59. 清水), 横谷 - 江坂, ペチュニク
磐田 : カミンスキー - 櫻内, 大井, 藤田, 宮崎 - 川辺, ムサエフ - 太田 (80. 松本), 中村 (90.+3 山本), アダイウトン (87. 松井) - 川又
得点: 0:1 中村 (5.), 0:2 川又 (47.), 1:2 清水 (73.)
警告: ペチュニク - ムサエフ
観客: 11,943人
主審: 高山 啓義

テーマ : 大宮アルディージャ - ジャンル : スポーツ

00:07  |  Omiya Ardija  |  Trackback(0)  |  Comment(0)  |  Edit  |  Top↑

2017.02.26 (Sun)

2017 J-League Division 1 第1節 大宮 vs. 川崎

 2017年Jリーグが開幕します。大宮は昨季は年末まで天皇杯を戦っていたこともあってか、いつもよりもオフが短く感じられました。しかも開幕の対戦相手が偶然にも昨季最後に戦った川崎であり、年をまたいで公式戦は連戦ということになります。。


 前半から川崎がゲームを支配する形になり、試合開始直後に小林悠にクロスバー直撃シュートを浴びるなど劣勢でしたが、時間が経過するにつれ、大宮もサイドから相手の裏を取り決定機を作るなど、ほぼ互角の展開でした。もし、大宮が勝ち点を取るのであればここで1点は決めておかなくてはいけなかったでしょう。


 後半は再び川崎の形になり、大宮のチャンスはほぼなかったように思います。大宮は押し込まれながらも守備では頑張っていましたが、66分に中村憲剛のコーナーキックを小林悠がヘディングで決めて先制。その後は川崎の一方的な展開になりアディショナルタイムには小林悠のクロスを中村憲剛が流し込んでダメ押し。結果的には川崎が前評判通り順当に勝利した形になりました。


 大宮は強敵川崎相手に粘りはしたものの後半に2失点しての完敗。失点を喫した後半のパフォーマンスは大変残念な内容で、それだけを切りだしてみればこの先のリーグ戦を戦っていけるのか心配になってしまうものでした。しかし、前半も含めて総合的に見れば私が当初予想していたよりは良かったと思います。昨季までの大宮のサッカーは攻撃面では家長と泉澤に頼っているようにも見えましたし、いかに質の高い新加入選手を加わっても彼ら2人の抜けた影響はすぐには埋まらないと思っていましたし、テストマッチの様子から判断してもっと大敗する可能性もあると思っていましたので・・・。
 この試合を見てもまだまだ攻撃がスムーズに展開できていないと思いました。しかし少なくても前半は新加入選手がそれぞれ個々のプレーの中で持ち味を示しており、これがチームとして生かせる様になれば面白いチームになっていきそうだということが確認できました。
 とにかくまだもう少し時間が必要です。昨季のようにリーグ戦序盤にまだチームが出来上がっていない時期に悪いなりにポイントを稼げるなら、最後に良い順位でシーズンを終えることができるかもしれませんが、さすがにそれほど甘くはないでしょう。しばらくは苦戦することは覚悟していますが、その先に期待したいと思っています。

 対戦相手の川崎も大久保の移籍や監督の交代などある意味では大宮と同様の問題を抱えているはずで、その様子は随所で感じられました。それでも試合の中できっちりと決めるところは決めてポイントを獲得するところはさすがです。チームの地力の差を感じます。勝利したとはいえ試合内容に不満は感じているのでしょうが、試合を重ねて改善され最終的には優勝争いに加わることになるのでしょう。

 私事ですが、Jリーグ開幕に合わせるかのように仕事が多忙になってしまい、週末も気軽にサッカー観戦ができる状態ではなくなってしまいました。なるべく時間を調整してホームゲームは観戦するつもりですが、落ち着いて観戦を楽しめるようになるまでは少し時間が必要です。私自身が落ち着く頃には大宮の攻撃の形も出来上がっていればよいなと思います。


2017 Jリーグ Division1 第1節
2017年2月25日(土), 16:00, NACK5スタジアム
大宮アルディージャ - 川崎フロンターレ 0:2 (0:0)
大宮: 塩田 - 奥井, 菊地, 河本, 大屋 - 大山, 長谷川 (83. ペチュニク), 茨田, 瀬川 (63. 清水) - 江坂 (72. 岩上) - 大前
川崎: チョン ソンリョン - 田坂, 谷口, 車屋, 登里 (90.+4 狩野) - 大島, エドゥアルド ネット, 阿部 (85. 奈良), 中村 - 家長 (57. 森本), 小林
得点: 0:1 小林 (66.), 0:2 中村 (90.+2)
警告: / - 谷口
観客: 11,962人
主審: 村上 伸次

テーマ : 大宮アルディージャ - ジャンル : スポーツ

タグ : スタジアム観戦記

11:16  |  Omiya Ardija  |  Trackback(0)  |  Comment(0)  |  Edit  |  Top↑

2016.12.30 (Fri)

第96回天皇杯準決勝 大宮 vs. 川崎

 今年の日本サッカーシーズンもいよいよ大詰め。あとは天皇杯の準決勝と決勝を残すのみ。大宮は日産スタジアムで川崎との対戦です。私の過去の日産スタジアムでの観戦といえば、大黒の2ゴール決められて負けた試合の印象強く残っていますが、それ以来の観戦のはずです。


 私はゴール裏2階席で観戦していましたが入場した時は日が当たり暖かかったものの、キックオフの頃には日陰になりかなり寒かったです。しかし両チームのゴール裏は試合前から熱い応援を続けていて気持ちが高揚してきます。


 前半。大宮は普段よりも中盤から最終ラインまでをコンパクトに保ち、相手ボールに対しても積極手にプレスをかけて連動した守備でボールを奪うことができていました。ただし、左サイドを狙われていたようで1本のパスから簡単にサイドを突破され危険なクロスを上げられるシーンが何度かあり全く安心できない状況ではありました。序盤は互角に渡り合っていた大宮ですが20分を過ぎたあたりからは川崎の攻撃に押されるようになり危ない位置でのボールロストが続いたこともありピンチが続きましたがなんとか凌いでハーフタイムへ。

 後半開始からしばらくは大宮のペースとなりました。50分にはこの試合最大のチャンスがありました。中央の江坂から絶妙のタイミングで左サイドの泉澤にスルーパスが通り、泉澤がフリーでシュートを放ちますがポストに跳ね返され、それを完全なフリーで合わせたムルジャのシュートも枠を外れてしまいました。その後も横谷のクロスにマテウスが飛び込みあと一歩届かなかったシーンもありました。後半の最初の15分間くらいの大宮は相手ボールを高い位置で奪ってショートカウンターでチャンスを作るという形ができていてこの時間に何としても1点取っていればと強く思います。準々決勝でも強く感じたことですが決定機を決められないと後でそれを悔やむことが多いものです。
 そしてこの試合も川崎の風間監督が61分に大島を入れたあたりで風向きが変わり始めます。大島の存在も大きかったとは思いますが、大宮の中盤の運動量が落ちてきたこともその要因だったのではないかと思います。そう考えると渋谷監督が大山に替えて金澤、泉澤に替えて清水を入れた意図も理解できます。しかし、この試合で途中交代で退いた3選手はいずれも素晴らしいパフォーマンスを示していただけに少々もったいない気はしました。
 試合は85分に中村健剛のコーナーキックをクリアしきれずに浮いたボールをヘディングでつながれ谷口に右足で押し込まれてしまいました。そしてこれが決勝ゴールとなり川崎が元旦の決勝戦に進むことになりました。天皇杯は結果が全て。大宮は強敵相手に健闘はしたものの前評判を覆すことはできませんでした。
 

 試合を通してみると互角な戦いだったようには見えますが、やはり両チームの力の差はあったと私は感じました。それは決定機をしっかりと決めきることができるかどうかに集約されています。大事なところでしっかりと決めきる力というのは、単純に決定力のある選手を加入させただけで埋まるものでもないように思います。選手個々の力は当然として大きな試合を経験してきたことによる自信、落ち着きが感じなところで差になって表れてしまうように思うのです。

 そういった点でこの試合の大宮には特に攻撃面で不満を感じましたが、今後に向けてクラブとして良い経験を積むことができたのではないかと思います。そして、シーズンを通して見ると私を含め周囲の期待を大きく上回る成績を残したと思います。少なくても今季開幕当初のようにひたすら守り続けているだけのサッカーからは見違えるほど成長したのは紛れもない事実です。しかし本当にリーグ戦年間5位、天皇杯4強に見合った力はついていないと思うのです。本当の勝負は来季だと思います。さらにレベルアップをして今季の成績がただのまぐれではないということを示してほしいと思います。


第96回天皇杯全日本サッカー選手権 準決勝
2016年12月29日(木) 15:06, 日産スタジアム
大宮アルディージャ - 川崎フロンターレ 0:1 (0:0)
大宮: 塩田 - 奥井, 菊地, 河本, 大屋 - 大山 (77. 金澤), 横谷, マテウス (64. 家長), 泉澤 (86. 清水) - 江坂, ムルジャ
川崎: チョン ソンリョン - 田坂, エドゥアルド, 谷口 - 中村, エドゥアルド ネット, エウシーニョ, 車屋 - 登里 (61. 大島), 小林 (78. 三好) - 大久保
得点: 0:1 谷口 (85.)
警告: 河本, 江坂 - エドゥアルド ネット
観客: 23,087人
主審: 木村 博之

テーマ : 大宮アルディージャ - ジャンル : スポーツ

タグ : スタジアム観戦記

23:24  |  Omiya Ardija  |  Trackback(0)  |  Comment(0)  |  Edit  |  Top↑

2016.12.25 (Sun)

第96回天皇杯準々決勝 大宮 vs. 湘南

 天皇杯準々決勝を観戦しました。私にとっては前回の観戦が11月3日のJリーグセカンドステージ最終節ですから1か月半ぶりです。年の瀬も押し迫ったこの時期にまだ贔屓クラブの試合を観戦ができるというのは幸せなことです。


 気持ちよい晴天でしたが、試合が始まるころには日が傾き、寒くなってきました。両チームサポーターの応援が響き渡る一方で大宮サポーターが陣取るゴール裏のスタンドの後方のオレンジ色に染まった空におびただしい数のカラスが飛び交い、何やら不気味な雰囲気が漂う中試合が始まりました。

 序盤は湘南が高い位置から激しくプレスをかけてボールを奪い素早く攻撃へ切り替えチャンスを作りかけます。大宮は立ち上がりこそ押し込まれていたもののやがてボールをテンポよく回すことで湘南のプレスをいなすと、中盤でのパス交換からスペースを作り攻め込むようになります。特に左サイドの泉澤がフリーでボールを受けてチャンスの起点となることが多く、大宮は何度も決定機を作ることができました。一方で湘南にはほとんどシュートは撃たせず内容では圧倒しました。ただ、それでも得点は32分の泉澤のゴールだけ。2回ほどあったGKとの1対1は梶川に阻まれ、ポストにあてたシュートも2回ほどありました。本当に力のあるチームであれば前半で3点を取って試合を決めていたことでしょう。もっとも、相手の湘南は何点差がついていても決して諦めずに反撃してくるチームですから試合が決まるというのは言い過ぎかもしれませんが、少なくてもかなり有利にはなったはずです。


 後半に入ってから早い時間帯に湘南のDF奈良輪が2枚目の警告で退場となります。数的優位になった大宮はさらにボールを保持する時間が長くなりましたが、1点リードしている余裕からかパス回しのスピードやボールのないところでの動きが落ちチャンスは作れなくなります。「数的優位になったことで安心してしまったり、ちょっと足を止めてしまったり、ちょっとしたスキが生まれてしまった」と試合後の渋谷監督のコメントにありましたがどんな展開であっても油断してはいけません。
 スタンドで観戦している私もこのような展開が一番怖いと感じていてはっきり言って嫌な予感はしていました。攻められ続ける湘南はGK梶川が1対1で好セーブを連発。攻められる機会が少なくなった大宮守備陣とGK塩田の連係はどうなのかといった不安です。案の定、70分に湘南が中央でボールを細かくつないだところに守備陣が引きつけられ右サイドの菊地俊介がフリーでパスを受けてゴールを決めました。このプレーの発端は塩田のミスキックであるし、相手のパス回しに食いついてサイドをフリーにしてしまった大屋のプレーもいけませんでした。
 湘南はそれまでシュートらしいシュートはなく本当にワンチャンスを活かした形ですが、これにより試合のペースを完全に掴み、それまでがうそのように大宮ゴールに迫るようになります。試合の序盤に見られたようなプレスもよみがえり数的不利を感じさない攻撃を展開するようになります。こうなると湘南が勝利しても全くおかしくない気持ちがしてきましたが、その後はどちらも得点は奪えずに同点で90分を終えました。


 延長戦。93分に湘南はセットプレーのチャンスで途中から入った藤田祥史がゴールを決めて逆転に成功します。セットプレーに飛び込んだ藤田がキャッチしようとした塩田よりもわずかに早く頭で競り勝ちバックヘッドでゴールに流し込んだというもの。これも塩田はうまく処理できなかったものでしょうか。やや不満を感じるプレーでした。

 延長の後半に入ると大宮は延長前半終了直前に交代で入ったペチュニクが前線で圧力をかけさらにCBの菊地を攻撃参加させます。こうなるとさすがに数的不利で戦ってきた湘南の選手たちにとってはかなり厳しくなります。111分、118分に菊地がゴールを決め、120分には大屋が決めて大宮が逆転勝利しました。最後は大宮が数的優位を生かして力ずくでゴールを奪ったという印象が残ります。
 この試合の大宮は決して褒められる戦いではなかったもののリードされても慌てることなく最後まで戦った点は評価できます。これは1シーズンJ1で戦い結果を残したことによる自信も大きいのだと思います。昨季まではこのような試合は私の記憶には残っていません。また、大宮には菊地や河本などいざという時のパワープレーで得点が期待ができるDFを擁しているのも大きいです。
 一方の湘南についてはこれまで持っていた良いチームだという印象は変わりません。特に選手の諦めない気持ちや監督をはじめとしたベンチ、そしてゴール裏サポーターとの一体感には心を動かされました。


 さて大宮にとって天皇杯のベスト4進出はクラブ史上2度目の快挙です。前回は2005年、国立競技場で浦和に延長の末に敗れています。今回の対戦相手は川崎ですので客観的に見れば勝利はかなり難しいと思います。しかし天皇杯は一発勝負なのでどうなるかはわかりません。ただ一つ言えるのは得点のチャンスは少ないはずですのでそれをしっかりと得点に結びつけることができなければ勝利はないということです。この試合でしっかりとした結果が残せなかったFWの選手たちの奮起を期待しています。

<コメント引用>
天皇杯全日本サッカー選手権大会 第5回戦 湘南ベルマーレ戦 レビュー (大宮アルディージャ 公式サイト)


第96回天皇杯全日本サッカー選手権 準々決勝
2016年12月24日(土) 16:04, NACK5スタジアム
大宮アルディージャ - 湘南ベルマーレ 4:2 延長 (1:1, 1:0)
大宮: 塩田 - 奥井, 菊地, 河本, 大屋 - 大山, 横谷, マテウス (76. 家長), 泉澤 (76. 清水) - 江坂, ムルジャ (105.+1 ペチュニク)
湘南: 梶川 - 奈良輪, 石川, アンドレ バイア, 島村 - 藤田(征) (62. 菊池), 菊地, 三竿, 高山 - 山田 (90.+1 藤田(祥)), 大槻 (56. 長谷川)
得点: 1:0 泉澤 (32.), 1:1 菊地 (70.), 1:2 藤田(祥) (93.), 2:2 菊地 (111.), 3:2 菊地 (118.), 4:2 大屋 (120.)
退場: 奈良輪 (52.; 警告X2)
警告: 泉澤 - 島村
観客: 10,297人
主審: 山本 雄大

テーマ : 大宮アルディージャ - ジャンル : スポーツ

タグ : スタジアム観戦記

17:25  |  Omiya Ardija  |  Trackback(0)  |  Comment(0)  |  Edit  |  Top↑
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